藤浪、高卒新人7連勝で江夏超えだ!
松坂の次は、伝説の左腕を超える!阪神のドラフト1位・藤浪晋太郎投手(19)が2日、先発予定の5日ヤクルト戦(甲子園)へ向けて甲子園で行われた投手練習に参加。自身3連勝中の勢いをそのままに、5月も連勝街道を走ることを誓った。ドラフト制以降、阪神の高卒新人の連勝記録は江夏豊氏の6連勝。またも偉大な先人を超える快挙へ突き進む覚悟だ。
暖かい日差しに緑の芝が映える、聖地の外野グラウンド。悠々と走る藤浪の姿は、早くもローテ投手の貫禄が漂った。
プロ初登板となった3月31日のヤクルト戦(神宮)こそ黒星を喫したが、4月は3連勝で締めくくった。高卒新人の4月3勝は松坂大輔(現インディアンス3A)らを超え、史上初の快挙だ。
それもまだ通過点。いや、大記録への序章にすぎない。連勝で4月を終えた藤浪は「5月も続けたい?もちろん、そうですね」と力強く宣言。何よりも勝ちにこだわる男。敗北など、受け入れられるはずがない。
このまま5月も連勝を続けていけば、その先には伝説の左腕・江夏豊氏が持つ、球団記録の高卒新人6連勝が見えてくる。登板ごとに成長を見せる藤浪ならば、決して不可能な数字ではない。
そして、藤浪自身も次のステージを見据える。前夜、チームは広島のエース・前田健に抑えられた。あこがれの右腕の快投を、テレビで見ていたという藤浪。その姿から、どん欲に自分を成長させる要素を探していた。
「制球や球の切れ、勉強することがいろいろあった。自分はまだ、そのレベルの選手ではないが、テンポとか、まねできるところは少しずつ参考にしたいと思います」
進化し続ける黄金右腕。それを示す次の舞台は、5日のヤクルト戦だ。
要注意は、最近5試合で5本塁打の4番・バレンティン。「4番はチームの中心。打たれれば相手を勢いづけてしまうし、抑えればこちらの勢いになる」と警戒する。それでも、DeNA・ブランコを直球勝負で打ち取ったように「(攻めの姿勢は)変わらないです」と強気な姿勢は崩さない。
この日のブルペンも「投球は悪くなかった」。その横顔に、確かな自信の色が浮かぶ。開幕から1カ月。「いい状態で投げられている。自分の体に変化がなければ、このまま通したい」と調整方法も変えない考えだ。
次回登板の5日は、こどもの日。「古いしきたりにこだわるタイプじゃないんで」。その言葉も藤浪らしい。甲子園に訪れる多くの子供たち。夢を求める彼らに藤浪が見せるのは、先人たちの記録に挑み、打ち破り、そして新しい伝説を刻む。その姿だ。