藤井彰“男前弾”&好リードで連勝導く
「巨人0‐5阪神」(7日、東京ド)
ここ一番で頼りになる。『男前』の看板に偽り無しだ!虎の司令塔・藤井彰が、打っては決勝弾、守っては先発・スタンリッジの完封を演出する好リード。チームを敵地での連勝に導いた。
「いやぁ、ビックリしましたね」。本人も驚く一打は三回だ。1死から巨人・杉内の内角直球を左翼席へ運ぶ、今季1号の先制弾を放った…が、なぜか当の藤井彰は二塁ベース上で立ち止まる。
「上がりすぎたので、僕の力ではダメだと思った。審判に聞いたら、本塁打だと言っていたので」。再び走りだして生還すると、ベンチ前では和田監督も両手を広げて驚きを表しながら、笑顔で殊勲の男を出迎えた。
これが区切りの通算10号に「15年で10本…恥ずかしいですね」と苦笑い。数ではない。阪神移籍後4本目となるが、本塁打を打った試合でチームは全勝。すべてが価値ある1発となっている。
守りでもキッチリと仕事を果たした。4月17日の同カードで、3発を浴びてKOのスタンリッジに「ボール2、3個、低く抑えて投げてくれ」と指示。「(サインに)2回ぐらいしか首を振らなかった」という見事なリードを見せた。
時に攻撃の起点として、時にポイントゲッターとして、和田監督も「攻守にわたって、いい活躍をしてくれている」と大絶賛の活躍ぶり。「今はいいですけど」と謙虚に話す藤井彰だが、まだまだ『男前』に磨きが掛かる働きを期待できそうだ。