猛虎6度目零敗…連勝6でストップ

 「交流戦、阪神0-1オリックス」(14日、甲子園)

 「日本生命セ・パ交流戦」が開幕した。6連勝で交流戦に突入した阪神は、4連勝中のオリックスとの“関西ダービー”で、今季6度目の悔しい零敗。先発のジェイソン・スタンリッジ投手(34)が、7回6安打1失点と好投したが、好調の打線がオリックス・ディクソンの“揺れるボール”の前に沈黙。連勝ストップで小休止となった。

 195センチの端正なマスクが憎らしかった。ディクソンって誰だ?虎党からそんな恨み節が聞こえてきそうだが、5月のチーム打率・291を誇る好調打線が封じこめられるのだから、相手をたたえるしかないのか…。

 試合後、ロッカールームへ引き揚げる猛虎の攻撃陣から、猛牛の新助っ人について、一様の印象が漏れてきた。

 西岡「動かしてくるタイプでしたね」

 マートン「ボールが本当によく動いていたんじゃないかな…」

 新井良「結構、動いていた。全部の球が」

 新井貴「かなり動いていました」

 好調打線の象徴戦士たちが、初対戦右腕のムービングボールに手を焼いたことを認めた。

 「コントロールが良かったなあ。スライダーとまっすぐのコントロールにやられたわ。球も動いとったよ。同じ球が1つもなかったからな」。三回の攻撃前に早々とベンチ前で円陣を組んだ水谷チーフ打撃コーチも首をかしげるしかない。外国人特有の不規則な球の軌道に狙い球を絞れず。得点圏に3度走者を進めたが、あと一本が出なかった。

 「前もって(球が)動いてくるのは分かっていたけど、それをとらえきれなかった」と、和田監督も苦虫をかみつぶした。試合前のミーティングでスコアラー陣のディクソン評が選手に知らされていたが、会心の打球は二回に伊藤隼が放った中越え二塁打のみ。内野安打1本に封じられた西岡は次回は対応できるかと問われ「対処できていないですからね…」とポツリ。九回に平野佳から右前打を放ち、連続試合安打を11に伸ばした新井は自身の記録には興味を示さず「(ディクソンに)対応しないといけなかった」とうなだれた。

 交流戦初戦を0封負けで落とした。09年以降、交流戦は4年連続で負け越している。昨季は初戦の日本ハム戦で黒星を喫し、結局5連敗スタート。9勝12敗3分けの8位と失速し、これがシーズン終盤にまで響いた格好だ。ここまで西岡が初回安打した試合は9勝2敗1分けで勝率・818。4月24日の中日戦からは7連勝中の強さを誇っていた。

 この日も西岡が初回安打で幸先は良かったが…。「明日は何とか勝たないと…」。得点圏で2度凡退した良太は顔色を変えた。巨人が逆転負けを喫したため、首位とのゲーム差は変わらず1・5。連勝は6で止まったが、ツキはある。

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