日高 意地の古巣撃ち!2安打&1打点
「交流戦、阪神2-9オリックス」(15日、甲子園)
反省が口をついて出た。阪神・日高が古巣のオリックス戦に初出場初先発し、適時打を含む2安打を放った。しかし、守備ではリードした先発・榎田が4回5失点KO。敗戦の責任を背負った。
「もうちょっと違う形で榎田を助けてあげたかったし、もうちょっと何かできたのかなと思う。具体的には言えないけど…。(2安打は)どうでもいい」。初回に2本塁打を浴び、三回には警戒していた李大浩にまで2ランを浴びる最悪の展開。捕手としてうなだれるのも無理はなかった。
それでもバットで意地を見せた。3点を追う二回2死一、三塁は松葉の高めに浮いたスライダーをたたいた。一、二塁間を破る右前適時打に「いい形でつなげることだけを考えていた」。五回無死はフルカウントから中前打。今季2度目、甲子園では初のマルチ安打となった。
昨年まで17年間も慣れ親しんだユニホームを前にしても気持ちは吹っ切れていた。「古巣とはいえ相手は相手。お互いにいいパフォーマンスを見せられればいい」。余計な感情は封印し、全力で勝ちに行っていた。
はね返された悔しさを晴らすチャンスは残されている。「京セラ(ドーム)で当たる機会があれば今回の借りを返したい。それぐらい強い気持ちを持っていかないといけないと思う」。やられっぱなしでは終われない。日高の口調は熱を帯びていた。