虎が初の3連敗…金曜不敗神話ストップ

 「交流戦、阪神2‐4ソフトバンク」(17日、甲子園)

 交流戦に入った途端、まさかの失速だ。阪神が今季初の3連敗を喫した。打線は大和と新井の適時打で奪った2点のみ。今年7戦全勝だった金曜日もついに初黒星だ。先発・メッセンジャーの連勝も8でストップ。まだ正念場と言うほど深刻ではないが、ここで踏ん張らなくてはいけない。

 これが交流戦の魔力なのか‐。今季ここまで7戦無敗の金曜日。昨季から8連勝中の先発・メッセンジャー。猛虎の追い風となる数々のデータも、一気に消し飛んだ。

 今季初の3連敗。手も足も出なかったわけではない。それでも、敗戦という結果が残った。「(打線に)粘りは出てきたんだけど、あと1本がね…」。和田監督の表情に悔しさがにじんだ。

 序盤二回にメッセンジャーが3点を失う。「ストライクゾーンに真っすぐを集めすぎた。パ・リーグの打者は真っすぐに強いね」。指揮官も舌を巻く破壊力ある相手打線。だが、猛虎も劣勢で好機は作り続けた。

 3点を追う三回には、2死二塁から大和が詰まりながらも右前へ運ぶ適時打。2点差‐。猛虎打線の力なら射程圏内。高まる期待に、細かなミスが水を差してしまう。

 五回だ。新井良、藤井彰の連打で無死一、二塁。場内のボルテージが上がる中、俊介が打席に向かう。与えられた使命は送りバント。だが…。投前に転がった打球を、相手先発・帆足が三塁へ送球し、送りバントは失敗に終わった。

 「あそこはキッチリ送ってほしかった。送っていたら、(9番に)代打だった」と黒田ヘッド。メッセンジャーをそのまま打席に送り、2球目までは送りバントから、3球目にバスターへ切り替える勝負手を打った。強い当たりが三遊間に飛んだが、松田の好守に阻まれ三ゴロ併殺打という最悪の形となった。

 指揮官は「(代打で)勝負を懸ける前に、こけてもうたね。あそこ(メッセのバスターは)は松田のファインプレーだよ」と悔やんだ。

 「絶対に決めないといけないところ。あれで流れが止まってしまった」。俊介は、何度も自身のミスを責めた。わずかなミスから狂った歯車は容易に戻ることはない。六回は2死一、二塁から新井の右前適時打で1点差と迫るが、一走・鳥谷が三塁を狙って憤死。一瞬の判断が好機を消した。

 ただ、下を向くのは早い。18日の相手はエース・摂津。昨年は交流戦開幕5連敗。今年はここまで3連敗。早く止めなければ、序盤戦の勢いもかすむ。「踏ん張りどころであるのは確か。このままズルズルいったらいけない。明日は絶対に止めたい」。試される猛虎の真価。苦境をはね返す力強い戦いを、虎党は待っている。

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