「交流戦、西武５‐１０阪神」（１９日、西武ド）

　流れを変えたのは、虎が誇る強固なリリーフ陣だ。阪神は先発のエース・能見が５回５失点の乱調。４点をリードしながら、試合終盤へ勝負の行方は見えない展開。それを断ち切ったのが、六回から２番手で登板の筒井だ。

　「自分の中では、２点差だと思って（マウンドに）上がった」。接戦の試合と同じ意識をつくり、六回から２イニングを完全投球。この快投が、試合の流れを猛虎に引き寄せた。和田監督も「筒井から、中継ぎ陣がビシッと抑えてくれた」と左腕の働きを絶賛だ。

　七回にも１点を奪い５点差に広がったが、和田監督は勝負への手を緩めない。八回には安藤、九回は守護神・久保をつぎ込む。「序盤にこういう打ち合いになると、最後までどう変わるか分からない。明日もあるし、しっかりと締めてというところでね」と勝利を決定づける一手を打った。

　八回の安藤は味方失策も絡み１死一、二塁の危機を迎えるが後続を抑えると、守護神・久保は３者凡退で試合を締める。５月に入り疲労が見え始めたリリーフ陣だが、復調の兆しも見えた。

　久保はセーブが付かない場面での連投。それでも「こういう試合を取れたのは大きい。能見さんに勝ちも付いた。明日が大事になる。（連投でも）力を込めて投げたい」と言い切る。数字ではない。勝利に貢献してこその救援。頼もしい男たちが、虎の屋台骨を支えている。