スタン拙守に泣く…四回2死から5失点
「交流戦、西武5‐1阪神」(20日、西武ド)
流れが変わる。悪夢がよぎる。乗り切ったかと思われたピンチは続き、耐えきれずに西武打線の勢いにのみ込まれた。自責点は0でも、許した5点があまりに重い。昨年のリベンジならず。阪神・スタンリッジは今季も西武ドームで勝てなかった。今季最短の4回で降板だ。
「(失策は)野球の中では起こりえること。あそこで『流血』を止めれば。『血』を止められなかった自分の責任だ」
四回だった。2死一、二塁から永江を二ゴロに仕留めたかと思われたが、西岡からの送球を新井が捕球できずに失策。二走・大崎に本塁生還を許して先制された。傷口は広がり、流れ出した「血」は止まらない。続く浅村からの3連打で3点を奪われ、最後は暴投で1点を失った。
昨年の交流戦では、1勝1敗ながら防御率は1・76。その中にあって、この西武ドームでの西武戦では、5回2/3を5安打3失点で降板した。黒星こそ免れていたが、自己ワーストとなる7四死球を記録していた。その苦い記憶を振り払えず、この日は8安打を許してマウンドから降りた。
「味方のミスを取り返すためにも何とか踏ん張りたかったんだけど…。先発としての自分の仕事ができずに申し訳ない」。守備のミスを責めず、カバーできなかった自分を責めた。今年も西武ドームに残された悔しさ。晴らせないまま球場を後にした。