マートン目覚めた!今季10度目猛打賞
「交流戦、ロッテ6‐6阪神」(22日、QVC)
敗戦に等しいドローの中で今後につながる光だった。阪神・マートンが一発を含む今季10度目の猛打賞。交流戦に入って下降線をたどっていた4番のバットが、ようやく底を脱した。
勝たなければ喜べない。ただ、試合の結末をベンチで見守った助っ人は手応えを口にした。
「引き分けに終わったけど、いいスイングができたんじゃないかな」
迷いのないフルスイングだった。五回2死。上野が投じた高めの直球を強引に振り抜いた。「ボール気味の高めだったけれど、うまく上からたたくことができた」。夜空に緩やかな弧を描いた打球は、虎党で埋め尽くされた左翼席最前列に到達。14試合ぶりの4号ソロで、11日のヤクルト戦以来8試合ぶりの猛打賞を記録した。
初回2死二塁は阿部から8打席ぶりとなる右前打。四回無死一塁は再び阿部から中堅フェンスを直撃する二塁打で大量得点を演出した。
この試合までの交流戦6試合は、23打数3安打で打率・130。8三振と精彩を欠いていた。5月上旬まで打率3割後半を維持していた助っ人が、今季初めて不調に陥っていた。
来日から4年目で同球場の打率・519、2本塁打、3打点。マリンの名物の強風もマートンにとっては、心地よい追い風となった。