和田采配が大和救った!相手戦意奪った
「交流戦、阪神7‐1日本ハム」(26日、甲子園)
悩める男を救い、自軍をもり立てた。5点差の四回、無死一塁から大和に犠打を命じた和田タクト。ノドから手が出るほどに欲した勝負を決める1点。犠打成功から鳥谷の適時打が生まれ、阪神は相手の戦意を奪う貴重な数字をスコアボードに刻んだ。
勢いを殺した打球が投前に転がる。ベンチ前で交わしたグータッチ。23日のロッテ戦で2度のバント失敗を犯した大和の心の霧が晴れた。直後、鳥谷が7点目の中前適時打。勝利への道筋を広げ、流れを不動にした。
「久しぶりだな。ひとつの成功から自信を取り戻して欲しい」と和田監督。得点の布石を整える2番打者の役割。虎将も現役時代、失敗から犠打アレルギーになったことがある。その痛みが分かるからこそ、早くトンネルから抜け出して欲しかった。
3連勝で貯金を3年ぶりの2桁10個に乗せた。交流戦も5勝4敗1分けと白星がひとつ先行した。「現時点で貯金やゲーム差は考えてない。一戦一戦、選手も必死にやってるから」。一戦必勝のスタンスを変えず、猛虎が白星を積み上げる。