虎拙攻11残塁…3度の満塁機も生かせず

 「交流戦、阪神0‐2楽天」(29日、甲子園)

 雨上がりの聖地。梅雨本番のじめじめとした空気が肌にまとわりつく。不快指数は試合展開も加わって頂点に達した。阪神は11残塁の拙攻で今季7度目の完封負け。本拠地で喫した連敗。交流戦の成績は再び借金生活に転落した。

 幾度となく訪れたチャンス。8四死球と制球を乱した戸村。五回までに3度の満塁機を迎えたが、積み上げられた凡打が客席から歓声を奪い、失意のため息だけを生んだ。初回、2死満塁で新井良が三ゴロ。四回、2死満塁では西岡が二ゴロ。五回、1死満塁では、新井良が遊ゴロ併殺。

 ミスが追い風を逆風に変えた。1点を先制された直後の六回、無死一塁。藤井彰が犠打を2度失敗。8球目。和田監督は一走・柴田に盗塁を命じたが、あえなく憤死。歯車のかみ合わない攻撃が痛々しくも映った。

 血相を変えた。七回、2死。カウント2‐2から鳥谷の足元を襲った投球は左つま先に当たったが、福家球審はスイング‐三振をコール。ベンチから和田監督が飛び出し、鬼の形相で異議を唱えた。球場を包んだ和田コール。虎将は鋭い眼光で抗議を続けたが、判定は覆らず。やりきれなさが一塁側ベンチの頭上を覆った。

 「1本出ればというところだったけどね。1本出れば大量点。そういう展開にしないといけなかった。反省点の多いゲームだったけど、こっちが思った通りにはいかない。バタバタする必要はない」。闘将率いる星野楽天に連敗を喫したが、浮足立つ必要のない状況だと和田監督は努めて冷静に前を向いた。

 救いがある。交流戦は5勝6敗1分けと再び借金生活に突入したが、首位・巨人もソフトバンクに連敗して、ゲーム差1・5は変わらず。まだツキがある。31日のオリックス戦から2回り目に入る。前回対戦のデータが生きる。同じ轍(てつ)は踏まない。さあ反撃だ。

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