「日本生命セ・パ交流戦」は、３１日から後半戦に突入する。阪神は交流戦開幕カードで連敗したオリックスと、再び「関西ダービー」を戦う。和田豊監督（５０）は３０日、初戦の３１日に対戦するオリックス・井川慶投手（３３）に対して徹底的に研究して臨む考えを示した。

　元エース左腕が猛虎打線の前へ立ちはだかる。阪神・和田監督は、３１日に対戦するオリックス・井川に対して、警戒心を強めた。

　０６年まで阪神に在籍し、エースとして８６勝を挙げた井川。現役時代は同僚として、その後はコーチとして同じ時間を過ごした和田監督は、井川を知り尽くす一人だ。それでも「向こう（メジャー）で、だいぶ変わっているだろうからな」と、左腕の変化を指摘した。

　井川はメジャーでの苦しい経験を経て、日本球界に復帰した。阪神在籍当時は直球とスライダー、チェンジアップを武器に力の投球を身上としてきた。だが、メジャー移籍後は、カットボールやツーシームなどを駆使する投球スタイルへの変化を見せていた。

　「その辺のところは、スコアラーの報告を聞いてだね。打撃コーチもビデオを見ているだろうから、対策を練らないといけない。メジャーへ行く前の井川を想定するわけにはいかない」

　指揮官は、虎に多くの勝利をもたらした左腕の力量を熟知する。スタイルこそ変われど、決して油断できる相手ではない。交流戦開幕カードで対戦した１４日からのオリックス戦は、屈辱の２連敗。それだけに雪辱を期す２試合だ。まずは元エースを撃破して、リベンジへ弾みをつける。