藤浪、マー君倒して“胴上げ投手”だ!
マー君を倒して“胴上げ投手”だ!阪神のドラフト1位・藤浪晋太郎投手(19)が10日、甲子園球場での投手練習に参加。次回登板は16日の楽天戦(Kスタ宮城)だが、楽天はエース・田中将大投手(24)の先発が決定的となった。チームは交流戦Vへ1つも負けられない状況だが、甲子園優勝投手同士の対決を制し、藤浪がマウンドで歓喜の瞬間を迎える可能性も出てきた。
杜の都で夢の対決が実現する‐。藤浪の前に立ちはだかるのは、12球団トップの8勝を挙げ、日本のエースに成長した田中将大。虎党ならずとも胸が躍る。甲子園で優勝を経験した投手同士の対決が、早くも見られることになった。
マー君についてこの日、「球界を代表する投手ですし、尊敬する投手の1人」と印象を語った藤浪。「超一流の投手から、何か1つでも学び取りたい」としていたが、マウンドでの投げ合いとなればより直接的に吸収できる。さらに、その対決に最高の舞台が用意される可能性もある。
現在、阪神の交流戦順位は首位ソフトバンクと2ゲーム差の4位。厳しい状況ながら、残り4試合に逆転Vが懸かっている。日程消化が順調ならば藤浪の登板はチームの交流戦最終戦。マー君との対決が優勝決定試合となるかもしれないのだ。
「もちろん大事な試合になると思う。たとえ交流戦の優勝が決まらない試合であっても、その1勝が最後の0・5ゲーム、1ゲームという差になる。そこは勝てる投球にこだわりたい」
藤浪が投げきれば、胴上げ投手の可能性もゼロではない。だが、そのためにも課題の解消が求められる。前日のロッテ戦(甲子園)では、プロ最多の118球を要しながら六回途中KO。打線に援護される試合が多く「しっかり勝てるようにしたい」と誓っていた。
誓った球数減 100球を大きく超えない球数制限があるため「三振を狙うのではなく、打ち取る方法を覚えないといけない」と球数減を掲げる藤浪。球種の配分やフォーム修正などを含め「細かい制球の部分が大事」と打たせて取るスタイルで長いイニングを投げ抜きたい考えだ。
球宴ファン投票の締め切りも16日とあって、次回登板は選出への最終アピールの場ともなる。前日はKOされながら「甲子園不敗神話」を守った“持ってる男”。マー君に投げ勝ち、チームを交流戦Vへ。藤浪がすべてを引き寄せるのか‐。次回登板も目が離せない。