西岡、被災生徒から「元気をもらった」
阪神の西岡剛内野手(28)ら主力6選手が14日、東日本大震災で被害を受けた宮城県名取市内の同市立閖上(ゆりあげ)中学校の仮設校舎を訪問。東日本大震災発生時は米大リーグ・ツインズに在籍しており、初めて被災地に足を踏み入れた西岡は、子供たちとのふれ合いを通し、成績が下降して沈んでいた気持ちを奮い立たせた。
笑顔を取り戻せた。未曽有の大災害から再起を目指す子供の姿が、曇った心に光を差し込んだ。
「勝てない、打てないで落ち込むことがあるけど、ちっぽけなことで悩んでいるなと思った。(被災者は)想像以上の苦しみや悩みを抱えているのに、その中で前を向いている。元気を与えに来たはずなのに、元気をもらった。夢や希望を与えられる選手になりたい」
痛めている左足の状態が万全ではなく、打率は・284まで降下。交流イベントの自己紹介で「僕は元気がありません。最近、打てないからです。元気をもらって、楽天をやっつけたいのでパワーをください」とあいさつした。
勇気づけてくれたのは子供たちだった。同校は震災で約2メートルの津波に襲われて、校舎の1階が全壊。14人の生徒が犠牲となった。その後は宮城県内の小学校を間借りし、昨年8月に仮設校舎に移転。そんな状況でも笑顔を絶やさない生徒の姿に、西岡は心を打たれた。
15日からは交流戦最終カードの楽天戦。子供たちの姿をしっかりと胸に刻み、全力プレーを届ける。