変身!NEW藤浪でDeNA3連倒だ
今度の晋ちゃんはひと味違うゼ!阪神のドラフト1位・藤浪晋太郎投手(19)=大阪桐蔭=が20日、甲子園での全体練習に参加した。次回先発は23日のDeNA戦(横浜)。早くも今季3度目の対戦となるが、自身のデータを得て対策を整える敵に対し、これまでの登板とは違う姿を見せると宣言。5月26日以来となる5勝目で、プロの試練を乗り越えるつもりだ。
シーズンはここからが本当の勝負。そして、藤浪にとってもプロのローテーション投手として真の戦いが幕を開ける。次回先発は、今季3度目となるDeNA戦。ここまで2試合で2勝0敗、防御率2・25。だが相手もプロの意地を懸け、藤浪攻略に臨むのは必至だ。
無論、その難しさを黄金右腕も承知している。「もちろんデータも取られていますし、前とは変えないといけないと思っています」。進化した姿を見せなければプロの打者の餌食になる。それでも瞳の奥に、確かな自信の色が浮かんでいた。
過去の対戦では、DeNAの主砲・ブランコを直球主体で6打数1安打と抑え込んできた。当然、ブランコも研究をして臨んでくる。「配球の面もそうですし、(変える点は)いろいろあると思います」。具体的な言及は避けたが“進化”のイメージはあるようだ。
投球スタイルも模索している。5月26日以降は勝ち星から遠ざかり、この数試合は打線の援護にも恵まれてはいない。だが「自分が流れをつくれていない。いいリズムをつくらないと点も入らない」と反省の弁を並べる。
攻撃のリズムをつくる投球。藤浪が掲げる課題の1つ。以前から「三振を狙うのではなく、打ち取る方法を覚えないといけない」と話していた。
球数制限がある状況下で、打たせて取る投球で球数を減らす。守備の時間を短くすることで、攻撃のリズムをつくり出す。さらに「できるだけ長いイニングを投げたい」という目標を可能にし、救援陣の負担も軽減できる。すべてが理想通りとはいかなくとも、追い続けた先に新たな姿が待っているのは間違いない。
指揮官も、そこに期待する。「今までは何もない状態だったが、向こうもしっかりとデータを持って攻略法、対策を練ってくる。いかにそれを上回れるか。絶対に後手に回ってはいけない」と和田監督。ここからの登板が、藤浪が“本物”になれるかの試金石となる。
これまでを振り返り、納得できる点を「特にないです。反省点ばかり?そうですね」と答えた藤浪。意識は、はるか高みを見ている。そこに投球術が届けば…秘める可能性は底が知れない。黄金右腕の進化は、猛虎を歓喜の時へと近づける。