「ウエスタン、オリックス１‐８阪神」（２２日、豊中）

　秋山いざ１軍へ‐。阪神・秋山拓巳投手（２２）が１軍に再昇格することが、２２日決定的となった。２９日・広島戦（甲子園）に先発する。中西投手コーチはこの日、「旬やからな」と若き右腕に期待した。

　この日、秋山はウエスタン・オリックス戦に先発。５回１失点の力投をみせた。「第６の男」が、今季２度目の１軍マウンドへ上がる。

　「マウンドが悪く苦しんだけど、しっかり投げることができた」。前日の雨の影響で、ぬかるんだ足元でも結果は残した。セットポジションから緩急をつけ、毎回の６奪三振。特に「真っすぐが良かった」という最速１４６キロの直球で、相手打線をねじ伏せた。

　唯一の失点も、計算どおりだった。四回１死一、三塁の場面で「ゴロを打たせようと思った」。左打者・小島の内角を攻め、一ゴロに仕留めた。併殺崩れの間に失点したが、ピンチでも思い通りの投球ができたことに、納得の表情を浮かべた。

　１週間後の１軍・広島戦を考慮し、５回でマウンドを降りた。ここまで２軍戦１０試合に登板し６勝２敗、防御率１・９８。平田２軍監督は「安心して見ていられるよ」と抜群の安定感を称賛した。

　４月２９日。９５３日ぶりの１軍戦は、右足を負傷し六回途中で降板した。「今度は最後まで投げきるつもりです」。再昇格は、くしくも同じ広島戦、甲子園となる。２カ月ぶりのリベンジの舞台。４年目右腕は、今度こそ自力で居場所をつかみ取る。