和田虎ミスミス4連敗 再開初戦逆転負け
「DeNA5‐3阪神」(22日、横浜)
雨天中止でリーグ再開を仕切り直した阪神が、DeNAに競り負け、今季初の4連敗。巨人も敗れて首位とのゲーム差は3のままとなったが、先発メッセンジャーのボークや野選、バント失敗。2二塁打したマートンも、走塁ミスするなど、交流戦明けにピリッとしない展開で敗れた。23日の“サンデー晋ちゃん”が、悪いムードを吹き飛ばしてくれるか‐。
猛虎が迎えたリーグ戦再開の“開幕戦”‐。だが、厚い雲に覆われた横浜の梅雨空のように、スッキリとしない試合展開で、今季初の4連敗を喫するスタートとなった。
「(前日の中止で)2連戦だったので頭を取りたかったけど、連敗しないように明日しっかりと頑張ります」。和田監督は自身に言い聞かせるように、必死に前を向いた。
わずかなほころび。それは初回の攻撃から表れた。DeNA先発・藤井の乱調で、2死満塁から高山が押し出し四球を選び先制。だが得点は1点のみ。「1点だけで終わったというところで(藤井を)立ち直らせてしまった。降ろすなら初回ぐらいの感じでね」。相手の乱調につけ込めなかった。その流れが、今度は味方のミスにつながる。
1点ビハインドの四回無死一塁では、メッセンジャーがバントシフトで無人となった一塁へけん制のモーションを見せ、ボークを取られる。そして、無死二塁から藤井の投前バントを三塁への野選で傷口を広げた。
捕手・藤井彰が「僕のミスです」と悔やんだ投内の連係ミスが絡み、結局、石川の左中間三塁打で重い2点を失ってしまった。負の連鎖は反撃の勢いをもしぼませた。
直後の3点を追う五回は、1死二、三塁からマートンの左翼線2点二塁打で1点差に詰め寄る。だが、続く新井の右翼フェンス前の飛球では、二走・マートンはハーフウエーで打球の行方を確認し、タッチアップの備えは見せずに右翼・荒波が捕球後に帰塁した。
「タッチアップしてほしかった。外野の頭を越える打球ではなかった」と山脇外野守備走塁コーチ。一方で久慈内野守備走塁コーチは「風もあり(荒波の)捕球体勢も流れていた。(帰塁だと)仮に落としたら本塁にかえれない」と話す。コーチ個々でも判断が分かれる、難しい局面だった。
ただ久慈コーチは「守りでやっちゃいけないミスが出ているから、こういうこと(判断)になる」と付け加えた。序盤からの積み重ねた流れが、マートンの判断にも影響を及ぼしたと指摘する。
雨天中止もあり、交流戦最終戦から5日間あいての試合。前日に指揮官が「間にシート打撃もやったけど、間隔的にあき過ぎかな」としていた不安が的中した形だ。この敗戦を糧に、再びの出直しを図るしかない。