藤浪、ファン投票3位に「実力は圏外」
阪神のドラフト1位・藤浪晋太郎投手(19)=大阪桐蔭=が24日、富山アルペンスタジアムで中西清起投手コーチ(51)からゲキを飛ばされた。練習では身ぶり手ぶりのアドバイスを受けた。オールスターファン投票3位という結果を受け、ファンの期待に応える活躍を誓った。
試練を乗り越えろ!田んぼに囲まれ、トンボが飛びかう、のどかな雰囲気の富山アルペンスタジアム。練習前、ベンチに腰掛けた中西投手コーチは、白星から遠ざかる藤浪に熱いゲキを飛ばした。
「(勝てていない)焦りが力みにつながっているのは当然ある。打たれてるから余計に力んでしまう。この試練は自分で乗り越えるしかない」
練習が始まると、能見とキャッチボールする藤浪に歩み寄り「脱力して投げろ」と身ぶり手ぶりアドバイスを送った。
4回5失点でKOされた23日のDeNA戦(横浜)を振り返り、「(投球フォームの)バランスが大事。昨日は上から投げたり、下から投げたりして、体から離れたところから投げていた」と、次回30日の広島戦(甲子園)までの修正点を挙げた。
藤浪はここ2試合連続でKOされているが、中西コーチの信頼は不変。次回の登板結果がどうであれ、オールスターまで“サンデー晋ちゃん”を続けることを断言した。
「次の登板でどうこうはない。オールスターまで固定する」。さらに球宴明けはデーゲームでの疲れを考慮し、ナイトゲームに登板させることも示唆した。
この日、オールスターのファン投票結果が発表され、第1回中間発表でトップだった藤浪は3位に順位を落とした。それでも集めた票数は15万4574票。藤浪は3位という結果を冷静に受け止め、本音を吐き出した。
「3位でも実力に比例していないと思います。実力でいえば圏外だと思うので。たくさんのファンの方が票を入れてくださいましたし、それはすごいありがたいことですし、期待してもらってるということだと思います。最近ちょっと勝ててないですけど、その期待に応えられるようにしっかりやっていきたいです」
投票してくれたファンに白星が何よりの恩返しになる。それは藤浪自身が一番分かっている。