G粉砕へ“3本の矢”能見7・2先陣
首位浮上へ朗報だ。25日の中日戦(富山)で左足首付近に打球を受けた阪神・能見篤史投手(34)は次回登板に支障がないことが26日、分かった。これによって7月2~4日の巨人3連戦(甲子園)には能見、榎田、スタンリッジの先発3枚の投入を決定。中西清起投手コーチ命名の「3本の矢」でG倒を果たす。
G倒に向けての不安材料は何一つなくなった。虎が誇る巨人キラー3人衆で勝つ、倒す。能見、榎田、スタンリッジを7月2日からの伝統の一戦にぶつける。雨天中止後、帰阪前の金沢駅。中西投手コーチは、3投手への信頼をこう表現した。
「3本の矢だ!」
初戦はリーグトップタイの7勝を挙げる能見に託す。25日の中日戦で左足首付近に打球を受けて降板したが、大事には至らなかった。
この日は石川県立野球場で行われた投手練習に参加。エースは足を引きずる様子もなく、室内で体を動かした。練習後、こう表現して、周囲の不安を一掃した。「その話はもういいでしょ。問題ないんじゃないですか」
黒田ヘッドコーチも「大丈夫だろう。朝起きたら、腫れがひいていたみたい。すごいな」と回復力に舌を巻いた。登板2日後となる27日は休養日だが、28日の試合前練習には予定通り、参加する方向。そして中6日で巨人3連戦の初戦に先発する。
2戦目は“新Gキラー”を襲名した榎田だ。今季から先発に転向した左腕は、ここまで巨人戦2勝をマーク。対戦防御率は0・40と驚異的だ。現在はファームで調整を続けており、27日のウエスタン・ソフトバンク戦に先発する。当初は4日の3戦目に先発予定だったが、26日の中日戦が雨天中止になったため、2戦目に繰り上がる格好だ。
3戦目は現在、セ・リーグの防御率トップを走るスタンリッジ。26日の先発が雨で流れ、ブルペンに入り、熱のこもった投球練習を行った。4勝目を挙げた6月12日の日本ハム戦(札幌)以来、登板間隔があいている。前日25日には「練習が嫌になったよ。早くゲームで投げたいね」と本音交じりのジョークも。今後は28日の広島戦(甲子園)を経て、中5日で巨人戦に向かう。
かねて「巨人にはあの3人をぶつける」と話していた中西コーチ。特急に乗車前のホームで「巨人戦3連勝?そんな簡単じゃないよ」と言いつつ、不敵な笑みを浮かべて、その先も見据えた。7月15~17日の巨人3連戦(甲子園)。そこにも同じ3本の矢を突き立てる。
まずは週末の広島3連戦で弾みをつけ、週明けのG倒ローテで一気に首位を奪回する。