榎田が左肘違和感…次回G戦先発回避も
「ウエスタン、阪神5‐3ソフトバンク」(27日、鳴尾浜)
阪神・榎田大樹投手(26)が27日、ウエスタン・ソフトバンク戦(鳴尾浜)に先発。100球を投げる予定だったが、左肘に違和感を訴えて1回で緊急降板した。7月3日の巨人2戦目(甲子園)に先発予定だったが最悪、回避する可能性も出てきた。G倒ローテに暗雲が垂れ込めた。
まさかのアクシデントが榎田を襲った。ソフトバンクとの2軍戦に、調整登板として先発。1死満塁のピンチを無失点に切り抜け、平然とベンチに帰っていった。だが、上がるはずの二回のマウンドに姿はなかった。2番手・白仁田の投球練習を横目に、榎田はベンチから引き揚げていった。
当初、7月3日の巨人戦に向けて、100球をメドに最終調整をする予定だった。それが、わずか1イニングでの降板。視察に訪れた山口投手コーチが「下が悪かったから」と、続投にストップをかけたと説明。前日に降り続いた雨により、マウンドが緩んでいたという。事実、18球投じる間、榎田は「何度か滑った」と、踏み込んだ右足の足場を、しきりに気にしていた。
その足場の影響か、左肘に違和感を感じたという。報告を受けた和田監督は「大ごとではないんだけど、ちょっと違和感らしきものがね。肘辺りに」と明かした。中西投手コーチは「握力があるので問題ないだろう」と話し、榎田も「全然大丈夫」と、軽症を強調した。
だが、違和感の場所が昨年手術をした左肘だけに、楽観視はできない。和田監督も「(違和感が)どの程度のものかによる」と巨人戦登板へ、慎重な姿勢を示した。
能見、スタンリッジとともに、榎田をG追撃「3本の矢」に指名した中西投手コーチ。「(今のところは)予定通り」としながらも、最悪の事態も想定する。「明日(28日)の朝まで猶予がある。2、3パターン考えておかないと」と話した。
榎田の代役として、候補に挙がるのは秋山だ。29日のウエスタン・広島戦(由宇)に先発予定だったが、この日、急きょ遠征帯同が取りやめられた。有事に備えて、鳴尾浜で調整するためとみられる。本来は29日の1軍広島戦先発に抜てきされていただけに、十分に可能性がある。同時に、榎田と同じ左腕では、岩田の抜てきも考えられる。
いずれにせよ、首位奪回をもくろむ巨人戦を前に、あわただしくなってきた阪神投手陣。28日に鳴尾浜で調整する榎田の状態次第で、G倒ローテの変更が余儀なくされる。