鳥谷、単独4位の1247試合連続出場
「阪神2‐3巨人」(2日、甲子園)
阪神・鳥谷が節目の試合で躍動。走攻守で首位攻防戦に熱気をもたらした。
初対戦の菅野をバットと足で翻弄(ほんろう)した。初回2死から、初球のカットボールを左前に運びチーム初安打。黄金新人の出ばなをくじくと、三回の第2打席では先頭で四球出塁。マートンへの初球に二盗を決め、直後二塁へ打球が転がる間に迷わず三進。この走塁が二塁手・寺内の失策を誘発し、無死一、三塁から新井の適時打を呼び込んだ。
「どのピッチャーでもタイミングが合えば(と思っている)」。同点の九回にも四球で出塁後、新井の打席で二盗を試みた。微妙な判定でアウトになったが、積極的に次塁を狙い、ユニホームは泥にまみれた。
守備でも際立った。六回。能見が先頭村田に左前打を許した後、1死から亀井の中前に抜けそうな打球にダイビング。倒れ込んだままベースカバーの西岡にトスし封殺を狙った。ボールがこぼれ、ピンチが拡大したが、ここからが真骨頂。続く実松の三遊間へのライナーを再び好捕。即座に二塁へ送球し、併殺で反撃を断った。
この試合で連続試合出場を1247試合まで伸ばした。飯田徳治(国鉄)を超え、歴代単独4位。新人時代の04年9月9日ヤクルト戦から積み上げた数字には「個人的なことは…」と興味を示さないが、過酷な遊撃のポジションで代役を立てない偉業は、尊い。