今成汚名返上打!指揮官の思いに応えた

 「阪神0-1巨人」(4日、甲子園)

 意地だった。阪神・今成が今季初のマルチ安打。勝利には結びつかなかったが、2日の巨人戦で犯した拙守の汚名をバットで返上した。

 五回1死は初球の内角スライダーをライナーで右前にはじき返した。七回2死は高めの149キロに力負けせず、ゴロで二遊間を破った。

 ともに宮国から放った安打に「たまたまでしょう。日本ハムの時にイースタンで対戦していたのでイメージはあった」。0封負けの中で存在感を示した。

 結果を求めた試合だった。「6番・右翼」で先発した2日の巨人戦。2点をリードした五回2死一塁で、坂本の右翼ライン際への飛球にスライディングキャッチを試みた。

 しかしボールはグラブからこぼれ落ち、判定はフェア。わずかに天を仰ぐ間に一塁走者の生還を許し、逆転負けの一因となってしまった。

 3日は雨天中止となり、迎えたこの日も「6番・右翼」で先発。ミスを犯した次の試合でも起用してくれた和田監督の思いに応えたかった。

 「同じ巨人戦ということで気持ちも入っていたし、飛んできた打球は全部捕ってやろうと思った」。六回1死一塁は村田の右前打を処理すると、三塁へレーザービーム。間一髪のタイミングでセーフとなったが、守備でも見せ場をつくった。不慣れな外野で奮闘する今成が、あふれる気概を見せつけた。

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