藤浪が初完投宣言 14日初ナイターで挑戦
阪神のドラフト1位・藤浪晋太郎投手(19)=大阪桐蔭=が8日、プロ初完投に意欲を見せた。7日の広島戦(マツダ)は雨による中断がなければ完投の可能性もあった。次回登板予定の14日・DeNA戦(甲子園)はプロ初のナイトゲーム。ナイターはデーゲームよりも涼しいため、完投を目指す藤浪にとって追い風になりそうだ。
前半戦ラスト登板は、完投勝利で飾る!広島から沖縄入りした藤浪が、「できるだけ長いイニングを投げた方がいいと思います」とプロ初完投に意欲を見せた。
5勝目を挙げた7日・広島戦(マツダ)は、6回で92球。直球は六回にも、この試合最速タイの151キロを計測するなど、スタミナは十分に残っていた。
しかし、六回裏攻撃中に、雨脚が強くなったため62分間の中断。ベンチで恨めしそうに空を見上げていたが、そのまま無念の降板となった。
中西投手コーチは「六回の26球が余計やったけど、完投できたな」とプロ初完投の可能性を示唆。それを受けて藤浪は「自分も九回までいくつもりでしたし、気持ちは切ってなかったです。あの後、いくつもりでした」と続投の意思があったことを明かした。
自分の力でチームを勝たせたい。その思いは登板を重ねるごとに強くなっている。7日の試合後にも「打ってもらいましたし、リリーフの方に助けてもらったので、まだまだ自分の活躍で勝ったと思っていないです」と5勝目にも満足せず、謙虚に振り返っていた。
これまでの最長イニングは、4月と5月に計3度、記録した7回。これは故障防止を第一に掲げる中西コーチの方針で、完投を容認しなかったため。7月に入り、「約120球」という球数制限はあるものの、完投の禁は解かれている。7日のような投球を見せることができれば、プロ初完投も視界に入る。
登板翌日のこの日は、セルラースタジアム那覇で投手練習に参加。灼熱(しゃくねつ)の太陽の下、キャッチボールやランニングで汗を流した。7日の登板から上げた左足にグラブをポンと当てる“杉内式”を取り入れ力みを取る投法に変えたが、疲れの影響は「そんなにないです」と否定した。「しばらく続けていきたいと思う」と今後も“脱力しんちゃん”を続けていく考えだ。
次回は中6日で14日のDeNA戦(甲子園)に先発する。プロ入り初のナイターになるが「調整時間は変わらないですし、練習する時間が短くなるわけではないので」と涼しい顔。ナイターはデーゲームより涼しく、完投を目指す藤浪にとっても追い風になりそうだ。