主将・鳥谷、七回に意地の一発も空砲
「阪神1‐5DeNA」(26日、甲子園)
一矢報いた。阪神・鳥谷がDeNA・藤井からチーム16イニングぶりの得点となる6号ソロ。唯一の得点をたたき出し、4万6159人が駆けつけたスタンドに歓声をもたらした。
0‐2で迎えた七回無死。「塁に出ることだけを考えていた」。外角に構えていた鶴岡のミットが、わずかに真ん中へ動いた直後。快音が響いた。初球のスライダーをはじき返した打球が、左翼方向へ舞い上がる。右翼から左翼へと吹く浜風にも乗り、左翼ポール際へ着弾。主将のバットが0行進を止めた。
7日の広島戦の5号ソロ以来、11試合ぶりの一発。これで前半戦最終戦の17日の巨人戦から4試合連続安打となった。6月中旬から打率は降下していたが、前半戦終盤に2連敗となったチームの中で、キャプテンの復調は明るい材料となった。
この日、05年から沖縄で合同自主トレを行っているロッテ・井口が、楽天戦で日米通算2000安打を達成した。
「いつも一緒に自主トレをやらせてもらっていますし、2000本安打を打つということはね…。僕も1本でも近づけるように頑張りたい」
ロッテは過酷な優勝争いをしており、日本シリーズで対戦する可能性もある。大舞台での“師匠”との競演を夢見て、鳥谷は目の前の戦いを全力で戦い抜く。