福留がスタメン復帰!不発も好守見せた

 「阪神1‐7広島」(14日、京セラ)

 「6番・ライト・福留」のアナウンスに京セラドームがドッと沸いた。13日に1軍復帰した阪神・福留が、初スタメン。完全復活へまた一歩、階段を上がった。試合後、福留は落ち着いた口調で振り返った。

 「チャンスをもらって結果は出なかったけど、人工芝の中でプレーできた。手術明けで1つずつステップを踏ませてもらっている」

 随所で福留らしさを見せた。

 まずは初回の守備だ。1死三塁からキラが放った右翼フェンスに達する安打に対し、素早い打球処理と好返球で二塁進塁を阻んだ。福留本人は「難しいことをしているわけではない」と話したが、山脇外野守備走塁コーチは「よく分かっている」と舌を巻いた。

 悔やんだのは打撃だ。きっちりと2四球を選んだが、復帰後初安打は生まれず、2打数無安打。「昨日、今日と打てていない。流れを変えるには打っていかないといけない。イライラするけど、自分の力だと思ってやるしかない」と悔しさを隠さず、唇を噛んだ。

 周囲の予想を上回るスピードでスタメンに戻ってきた。5月3日のヤクルト戦(甲子園)で左膝内側半月板を損傷。長期離脱を余儀なくされた。当初、実戦復帰まで3カ月と見込まれたが、1軍復帰は予定よりも4週間も早かった。早期復帰には2つの理由があった。 1つは術後の安静期間を1週間設けたこと。権田トレーナーは「今までのタイガースで手術を受けた方の術後と比べると長かった」と説明する。

 2つ目は左膝を負傷してから、手術を決断するまで膝以外のトレーニングを継続したこと。そのため手術を受けても負傷箇所以外の筋力の減り方が少なかった。さらに福留自身も全体練習2時間前には鳴尾浜の施設に入り、自主的なトレーニングを行った。だからこそ左膝の状態は一度も後退することはなかった。

 スタメン復帰戦は敗れたが、打線に安心感を与えたのは確か。夏場を迎え失速するチーム。今こそ、福留が勝負強さを発揮する。

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