粘りのスタン、110球熱投で7勝目
「阪神3‐1広島」(15日、京セラ)
土俵際の粘りでマートンの一発を呼び込み、お立ち台に笑顔を並べた。110球の熱投で呼び込んだ7勝目。阪神・スタンリッジの執念が、劇的な結末を導いた。
「マートンが打ってくれてヒーローインタビューができている。心から感謝したい。マートンサン、アリガトウゴザイマス」
同点にされても勝ち越しを許さない。七回まで無失点に抑えていた中での八回、1死一、二塁から菊池の右前適時打で同点に追い付かれた。なおも四球を挟んで満塁となったが、キラを投ゴロ、最後は松山を三ゴロに打ち取り、追加点を与えなかった。
前回登板から中5日となったが「短い間隔の方が投げやすい」と話す。体力が消耗しやすい夏場でも、過ごし方は心得ている。自宅では時間があれば、高校野球をテレビでチェック。今年は、高校ナンバーワン右腕とも評される済美・安楽に注目している。
「自分だったら、肩から腕が取れてると思うよ。鉄人だね。彼らが優勝するんじゃないかな」。日本独特の空間での熱戦は、興味深いものであり、大きな刺激にもなっている。
試合前には、前日に退場になったマートンに「ガンバッテ!」と声をかけて励ましていた。「連敗を止めた一員になれたことで、最高の気分になるのは間違いない」。右腕にとって忘れられない夜となった。