藤浪、江夏氏以来9勝!虎の自力V復活

 「阪神6-2ヤクルト」(18日、京セラ)

 阪神のドラフト1位・藤浪晋太郎投手(19)=大阪桐蔭=が6回2失点で9勝目をマークした。セ・リーグ高卒新人の9勝は、67年の江夏豊(阪神)以来46年ぶり。そして首位・巨人が敗れ、2位の阪神に自力優勝の可能性が復活した。まだ、いける。逆転Vの可能性はまだ少なからずある。

 チームの自力優勝が復活した。藤浪がまたも大仕事をやってのけた。デーゲームで、中日に敗れた巨人の優勝マジックを消した。

 試合後、藤浪は「ジャイアンツの試合を(テレビで)見ていたので、そういう試合でいいピッチングをしたかったんですけど、できなかったです」と悔しがったが、きっちりチームに勝利をもたらした。

 地元・大阪での公式戦初登板。初回、先頭の上田に初球を左前にはじき返された。その後、2死一、三塁のピンチでは、川端の中前打で先制点を献上。連続無失点イニングは「15」で途切れた。

 降板した六回まで腕の横振りを修正できなかった。六回の投球前には、マウンドでぴょんぴょん跳ねて投げた。「対相手ではなく、対自分になってしまった。今日に関しては(横振りの要因を)自分では最後まで見つけられなかったです」。三者凡退は二、三回の2度だけ。球数も6回で104球。結果がこの日の苦しさを物語った。

 酷暑が続く夏場を迎え調子を落とす選手がいる中、藤浪のコンディション自体はいい。ドーム球場での登板が続くとはいえ、夏バテ対策を怠らない。前回11日の中日戦(ナゴヤドーム)では初の9イニング、プロ入り最多の132球投げたが藤浪自身「疲れはないです」と言い切る。

 練習中には、クエン酸などの栄養素が入ったスポーツドリンクを摂取。トレーナーが「疲労を抜くため、しっかり自分で工夫している」と舌を巻くほど体調管理を徹底。この一週間も通常通りのトレーニングメニューを消化した。

 6回で7安打を浴びながら、2失点でまとめた粘りを和田監督は褒めた。「本人も真っすぐの走りが悪くて、スライダーが引っかかったと言っていた。それでも悪いなりに6回を2点に抑えるんだから。それが藤浪のいいところだと思う」。八回の終了後にはベンチで直接、藤浪本人と話す場面もあった。

 それでも頼もしいルーキー右腕に周囲の期待は高まるばかり。次回は11日に9回2安打無失点と快投したナゴヤドームで登板する。チーム状況から、初の中5日となる24日・中日戦先発が濃厚だ。

 これで目標に掲げる二桁勝利にも王手をかけた。あと1勝。そして藤浪の白星が積み重なれば、逆転優勝も夢ではない。

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