新井6年ぶり20発宣言「打ちますよ」
6年ぶりに、壁を越える!草薙でのDeNA戦が雨天中止となった22日、静岡から最終の新幹線で名古屋へ移動した阪神・新井貴浩内野手(36)が、虎移籍後初の20本塁打超えを誓った。
「20本、打ちますよ」。この日、静岡で暮らす旧友と食事を共にした。気持ち新たに、はっきりとノルマを立てたのは、個人成績が勝利に直結するから。巨人追撃へ、残り38試合。勝負を決める本塁打にこだわり、最終決着までフル稼働する。
敵地(マツダ)での6日・広島戦から体調を崩した。1週間後再び迎えたホーム(京セラD)での広島戦では、2戦目から試合前練習に姿を見せず、体調回復を優先。積極的休養が功を奏し、次カードのヤクルト戦で、2本塁打。20日からのDeNA戦は2試合で9打数5安打5打点と、完全復調した。「体調を管理して、スピードを緩めることなく、戦う」。アクセルべた踏みの全開宣言は、自らを発奮させるゲキでもある。
DeNAに0‐7から逆転を許した20日の夜、横浜市内のすし店で、トレーナー陣の慰労会を主催した。店主は「1年に何度か裏方さんと来られる。新井さんらしい計らい」。右肩故障からの復活を二人三脚で補助した権田トレーナーらに示した、お兄ちゃん流の感謝の気持ちだった。
現在、14本塁打はチームトップ。広島時代の07年を最後に遠ざかるシーズン20発まで、あと6本。昨オフ、キャリアハイを誓った。タイトルを獲得した05年の43本塁打には遠く及ばないが、優勝争いの中で重ねる1本は、最下位だった広島時代のそれと比較できない。「可能性ある限り、あきらめない」。本塁打にこだわる新井の1発1発が、連覇を狙う前年王者にプレッシャーをかける。