新井兄が千金V犠飛!執念実った

 「阪神2‐1広島」(31日、甲子園)

 阪神・新井の執念が勝った。大きな飛球が、のどから手が出るほど欲しかった1点をもぎとった。四回1死三塁で放った決勝の中犠飛が、5試合ぶりの勝利をたぐり寄せた。

 カウント1‐2から2番手・左腕久本が投じた4球目。133キロ外角変化球をフルスイングした。一瞬、捕手のミットにボールが収まったかに見えた。絶好機を逸した…。甲子園が虎党の深いため息に包まれる。

 だが、かろうじてバットの先にかすっていた。ボールがこぼれ、ファウルで一命を取り留めると、集中力をさらに研ぎ澄ませた。1ボールを挟んだ6球目、低めの変化球に食らいつく。コンパクトに振り抜いた打球は、犠飛には十分な飛距離を与えた。

 勝負を決する1点が虎を救い、藤浪に10勝目をプレゼントした。黄金ルーキーの節目の試合に「いつもと一緒だよ」と話したが、藤浪の先発試合は打率・345、3本塁打、11打点と、バットで強力に援護している。高卒新人で2桁勝利到達に「藤浪はすごいね」と称えた。17歳離れた新人右腕にとって、新井の援護射撃は何よりも心強いはずだ。

 雨により試合が2度、中断した。難しい試合だからこそ、序盤での勝ち越しが低迷する虎に、活力を与えた。最後まで食らいつく姿。今の阪神にもっとも必要なもの。それを、背番号25が体現した。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

阪神最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(阪神)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス