良太は元気!「継続してやるだけ」
「DeNA1‐0阪神」(5日、横浜)
険しい形相でロッカールームを出た黒田ヘッドコーチの口元が、わずかに緩んだ。「あいつ、ようなってきたな。こうやって、振り上げとったのがなくなったからな」。身ぶり手ぶりを交え、3安打した阪神・新井良の打撃復調を評価した。
初戦、2戦目と2試合連続本塁打を放った良太が、この日は単打を重ねた。三回に二塁への高いバウンドの内野安打を放つと、七回は変化球をうまく右前に運んだ。そして大歓声で迎えられた九回は1死一塁の場面。0‐0の局面で、観客席から「ホームラン!ホームラン!」と決勝弾の期待も高まったが、藤江のフォークボールを引っ張り三遊間を突破。冷静につなぎ役を果たした。
「たまたま結果が出ただけです」。サヨナラ敗戦の直後だけに猛打賞を問われても、良太の声に張りはなかった。「1球、1球大切にする」。前夜のこの発言を実践できたかと問われると「そういう気持ちをしっかり持って、継続してやるだけ」と、迷いなく答えた。
DeNA3連戦で13打数8安打2本塁打。。6日からの巨人戦について、黒田ヘッドは「いかせるよ。やってもらわな」と、良太の起用法を明確にした。
「バッティングは水ものなので、できることをやりたい。巨人戦?与えられたところをしっかりとやります」。良太は1球を大切に、伝統の一戦で輝きを放つ。