藤浪、虎史上初!高卒新人月間MVP

 8月度、日本生命月間MVP賞の受賞者が6日、発表され、セ・リーグの投手部門は月間4勝をマークした阪神・藤浪晋太郎投手(19)が選ばれた。高卒新人投手の受賞は球団史上初の快挙。球宴明けに自ら「夏男」と宣言した通りの活躍に安どの表情を浮かべた19歳は、7日の巨人戦で高卒新人では楽天・田中以来となる11勝目をかけて先発する。

 自ら「夏男」と言い切った力はダテじゃなかった。計5試合に登板して4勝負けなし、防御率は1・09。文句なしの成績で虎史上初となる高卒新人投手での月間MVPを受賞した19歳は「自分で言っちゃったからにはしっかりやらないと。結果、こういう賞が頂けて良かったです」と安堵(あんど)感をにじませる。

 有言実行の快挙‐。その要因を藤浪は「コンディションが良かった。体調管理も含めて、1カ月、うまくいった」と分析する。蓄積疲労と暑さで投手陣は調子を崩しがちだが、プールトレを取り入れるなど状態に合った調整法を取り入れた。食事に関しても「夏バテしないように」と量を落とさず、しっかり食べることで体重を維持。開幕から2、3キロ増量したが、8月もキープできていたという。

 生きた高校時代 大阪桐蔭時代の昨年も春夏連覇を達成しており「今までも夏にベストコンディションへ持っていった。それが体に染みついているんじゃないですかね」と言う。技術的にも、8月は勝負どころでの制球力が安定していた。ピンチを迎えてのギアチェンジ、集中力‐。高卒ルーキーらしからぬ投球内容に「ピンチに関しては得点圏に走者を置いて粘れたと思うし、これからも続けていきたいと思います」と力を込める。

 チームにとっても2カ月連続の能見、メッセンジャーに次ぐ4カ月連続の受賞。投手部門で同一球団からの4カ月連続は史上初の快挙だ。「僕は最後に取っただけなんで」と冷静に語る右腕の9月初登板は7日の巨人戦。この日はブルペン入りして最終調整を行った。

 CSに向けて重要な一戦になってくるが「データを取られるのは当たり前。普通に自分の投球をするだけです」と、自然体を強調した藤浪。8月4日には東京ドームで白星を収めた。次は「甲子園ですし、ホームランを東京ドームほど意識する必要もないですし」と高校時代からいまだ無敗と相性の良い本拠地仕様で、投球プランを組み立てていくことになる。

 高卒新人の11勝は、楽天・田中以来。進化を続ける19歳は「偉大な先輩に少しでも近づけるように頑張りたい。秋でもしっかり結果を残したい」と意気込んだ。新たな勲章を手にし続ける右腕の進化は、まだまだ止まらない。

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