西岡バタバタしない…1勝で流れ変える
「阪神2‐5中日」(12日、甲子園)
ビッグプレーでわずかな可能性をつないだ。九回無死一塁、森野が放った二遊間への打球を阪神・西岡が好捕し、そのまま鳥谷へグラブトス。併殺を完成させ、聖地が大きく沸いた。最後の攻撃へ流れを呼び込むプレー。それでも白星につながらない現状が何よりも、もどかしい。
「落ち着きがないように見えますよね」。試合後、西岡はこう言った。1番として3安打猛打賞をマークしながら、得点まで至らない。先行され、同点まではいくものの勝ち越せない。チームが苦しい流れに陥っている典型的な事象だ。
それでも「時期が時期だけに順位にフォーカスされやすいけど、連敗はシーズン中に何回かはある。流れが悪いときもある。選手は勝ちにいっているし、相手も勝ちにきている。貯金してるわけですから、バタバタせずにやらないといけない」と語気を強める。5カード連続の負け越しとなったが、貯金は9つある。チームを立て直すために選手がやれること。西岡は「どっかでの一打があれば。だからこそ七回は打ちたかった」と言う。
1点を追う七回2死二塁、田島のシンカーを引っかけて一ゴロに倒れた。勝負どころでのタイムリーはチームが息を吹き返すカンフル剤になる。ムードの変え方を知るからこそ、西岡は猛打賞よりも得点圏での凡退を悔やむ。「1つ取れば流れは変わるんで」。焦る必要はない。負の連鎖を止める1個の白星があれば、チームは変わる。