球場騒然!福留がセーフティーバント
「中日4-3阪神」(28日、ナゴド)
ナゴヤドームがざわめいた。八回無死一、二塁。打席に入った阪神・福留が初球、バントの構えを見せた。外角低めのボール球を悠然と見逃すと、続く2球目、外角直球を鮮やかに三塁前へ転がした。懸命に一塁を駆け抜けてセーフ。同点へとチャンスを広げた。
試合後、福留は「サイン」と短く答えた。打率1割台だが、五回にカブレラを右ゴロに仕留めた守備力や経験を考えるとCSのキーマンになるのは間違いない。短期決戦は1点勝負になるケースが多く、ベンチがバントを命じるケースが出てくる可能性は十分にある。
和田監督は「勝つことに貢献したいという気持ち。最高のバントだよね。貢献していくうちに状態も上がっていく」と語った。この日はバント安打になったが、最後に犠打を決めたのは中日時代の04年5月30日。自己犠牲の精神を結果で示した。