掛布氏 鳥谷に猛ゲキ「20発ぐらい打て」
阪神の育成・打撃コーディネーターに就任することが決まった掛布雅之氏(58)が18日、サンテレビの「熱血!タイガース党」に緊急生出演した。26年ぶりの阪神復帰が決まった「ミスタータイガース」が、鳥谷敬内野手(32)へ「わがままになれ」と猛ゲキを飛ばし、11月2日から合流予定の秋季キャンプでの若手育成への思いまで、猛虎打線再建案について熱く語った。
柔和な笑顔が、言葉を重ねるごとに、勝負師の顔へと変貌を遂げる。熱を帯びる口調に猛虎愛があふれた。自身の役割は若手育成。ただ猛虎再建案を問われ、掛布氏が打線の弱点を鋭く指摘した。
「一つの特徴として相手の一番速い球を打ち損じる、力負けをするのが気になる。打撃では、真っすぐを打つのがすごく大事」
直球に振り遅れ、変化球に崩される。悪循環から球の見極めもできなくなる。今季終盤の失速を生んだ、ぜい弱な打線の正体だ。
期待を込めて主将・鳥谷には、あえて厳しい言葉を送った。今季は打率・282、10本塁打。「クリーンアップである以上、本塁打10本は少ない。20本ぐらいは打ってもらわないと。優勝するためには、本塁打の数も少なすぎる」と一刀両断だ。
スマートな印象の鳥谷に「いい意味でわがままな野球をやってもらいたい。無難にやる必要はない。もっと大胆な部分があっていい」と猛ゲキを飛ばす。
リーグ最多の104四球さえ、打線の弱さの象徴だという。「鳥谷選手を四球で歩かせても、マートンで勝負してどうにかなる。それがダメでも福留、新井の2人で打線が切れる」と解説した。
4番に関しては「マートンは消去法。4番を打てる打者がいないというのが正直なところでは」と分析。ただ新外国人で長距離砲が補強できれば、猛虎打線は劇的に変わる。
「(長距離砲がいれば)鳥谷選手の四球が減る。安打に変わり、打線はもっとつながる。どこかで強い打者が必要。一枚入ると、この打線は変わる」
ここに自身が育成を担当する若手が融合した時、強固な軍団が完成する。「ミスタータイガース」の猛虎再建が、いよいよ始まる。