秋は若虎陸上部!和田改革で息切れ防止

 阪神の秋季練習が21日、甲子園球場でスタートした。指名された若手・中堅の13選手に予告されたのは、来月1日から高知県・安芸市で始まる秋季キャンプの“陸上部”化だ。和田豊監督(51)は例年と比べ抜本的な練習メニューの変更を示唆。チーム力底上げへ、徹底的に走りこませる。

 若虎たちが息を切らしていた。「これ、きついッス」「結構、(足に)きます…」。秋季練習初日、走り込みを終え、室内練習場でへたり込む選手たちに、伊藤トレーニングコーチは「秋季キャンプはこれを3セットやるから」と顔色を変えずに予告した。

 2014年シーズンへ、昼過ぎから始まった秋季練習。アップを終えると、ジョグとダッシュを交互に繰り返すインターバル走が課された。約1時間、甲子園の芝生を走り込むと、軽めのキャッチボールを終えて室内練習場へ移動。ティー打撃の後、80メートル×6本のタイム走を行った。これが例年のランニング量だったが、秋季キャンプはおよそ3倍の量を課されることになる。

 ここ数年は技術練習をメーンに、若虎をたたき上げてきた秋季キャンプ。和田監督は「メニューは各コーチが考えてくれている」と明かし「今までと一緒ではダメだと思うし、体力、そして精神力を鍛えていかないといけない」と抜本的な改革を示唆した。

 CS敗退後に行われたオーナー報告。毎年、9月に息切れするチーム状況が議題に上がった。終盤の失速を防ぐだけの体力、優勝争いの最中で本来の力を発揮するための精神力。「反省点も踏まえて、スタミナをというところで課題を持ってやってきたけど、足りないことが分かった」と指揮官は言う。

 今季、福留、西岡らの故障離脱を坂や今成らの若手がカバーした。しかし和田監督が「ベテランから定位置を奪うところまではいかなかった。今、参加している選手たちのレベルを上げていかないといけない」と語るように、現場に求められるのは戦力の底上げ。安芸では若虎が“陸上部”と化し、徹底的に走り込む。

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