トラ唯一の“侍”遼馬が剛腕魅せるぞ!
「フェニックスリーグ、阪神2-11LG」(28日、綾町)
阪神・松田遼馬投手(19)が28日、フェニックス・リーグのLG戦に登板した。九回を3人で抑える完全投球。28日、台湾との強化試合(11月8~10日・台北)に出場する「侍ジャパン」に阪神から唯一、選出された。剛腕を取り戻した右腕が、日の丸を背負う。また、同リーグの全日程が終了。阪神は7勝4敗3分けだった。
代表の名にふさわしい剛腕がうなりを上げた。松田が九回に登場すると、圧巻の3人斬り。「最後というのもあって、しっかり抑えたかった」と“仮想・台湾”のLG打線を寄せつけなかった。
先頭打者を133キロ変化球で左飛に打ち取ると、次打者には変化球を交えカウント3‐1とした。ここからギアを上げると、ファウル2球を挟み、フルカウントから宮崎入り後、最速となる148キロを連発。遊ゴロに仕留めた。
2人を抑えても平田2軍監督は不満顔だ。「あいつは真っすぐが走ってナンボだから。無難に抑えるんじゃなくてね。最後は真っすぐだけ投げるように指示を出した」
指令に松田は右腕を振り抜いた。3人目の打者にはオール直球勝負。カウント1‐2となった5球目。内角高めに再び148キロ直球を投げ込み、空振り三振。力でねじ伏せた。
阪神、唯一の小久保ジャパン入り。しかも、自身初の日の丸を背負う。「侍ジャパンに選出されたことは非常に光栄でうれしく思います」と喜びを語った。代表では守護神を担う可能性もある。「まだ、わかりませんが、自分のできることをしっかりやっていきたい」。虎の期待を一身に背負い、遼馬が侍デビューを果たす。