侍ジャパンに遼馬合流 直球勝負!

 小久保裕紀監督(42)が率いる野球日本代表「侍ジャパン」が5日、都内ホテルに集合した。8日から行われる台湾代表との3連戦に向けて、28選手が初めて顔を合わせた。阪神からただひとり選出の松田遼馬投手(19)は、初の国際舞台でも強気の真っ向勝負をする決意を示した。

 台湾の猛者を相手にどれだけ通用するのか。腕試しの舞台が迫ってきた。阪神から唯一の侍ジャパン選出となった松田は、高ぶる感情を隠さなかった。

 「緊張はあるけど、やってみたいという気持ちがある。台湾の打者はパワーがあるイメージ。自信があるのは直球なので通用するのか、押していきたい」

 最大の武器は、かつての守護神・藤川(現米大リーグ・カブス)をほうふつさせる“火の玉”ストレート。来季への自信をつかむために、台湾打線に150キロを超える直球で真っ向勝負を挑む。

 この日、キャンプ地・高知から空路で移動し、都内のホテルで日本代表に合流。今回の台湾代表との強化試合で初めて日の丸を背負い、初めて海外に渡る。「緊張してます。元気を出したりとか、やっていきたい」。チーム最年少となる19歳。合流直後の表情は、さすがに硬かった。

 それでもめったに経験できない舞台を無駄にはしない。プレー以外でも積極的に動く。

 今回の日本代表は若手主体とはいえ、ヤクルト・小川、広島・野村、ロッテ・益田ら1軍で経験豊富な投手が選出されている。「皆さんの話を聞いて、自分の力に変えていきたい」。私生活、調整法…。余すことなく吸収するつもりだ。

 気持ちも引き締まった。長崎県島原市出身の右腕にとって、ソフトバンクで活躍した小久保監督は雲の上の存在だった。「小さい頃にテレビで見ていた選手なので」。全体ミーティングでは同監督の目の前に座り、同じチームの一員としてプレーできる喜びを感じた。

 台湾代表強化試合では、セットアッパーとして期待される。「どこでもいいので試合で投げてみたい。力を出せれば」。背番号56は6日の練習を経て、力強く台湾に乗り込む。

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