掛布DC 若虎よ「失敗いっぱいしろ」
阪神は5日、高知県安芸市で行われている秋季キャンプ中に練習試合を2試合、組むことを発表した。12日にオリックス(高知東部)、16日に韓国・LGを予定しており、掛布雅之GM付育成&打撃コーディネーター(58)=デベロップメント コーディネーター、略称DC=は指導する若虎に対して結果を欲しがらず「失敗をいっぱいしろ!」と説いた。
大事なのは結果じゃない。サバイバルの春と違い、秋季キャンプだからこそ失敗も許される。成長するために、失敗は欠かせない要素‐。掛布DCは「焦る必要はない。結果を求めてやってきたことがムダになるより、失敗をいっぱいしろ!」と強調する。
秋季キャンプ初日から各選手が課題を持って、意欲的に練習に取り組んできた。フォームを変えた選手、打席での考え方を変えた選手。だが実戦で結果を求めようとすれば、どうしても今までのやり方に戻った方が確率は高くなる。ただそれでは秋季キャンプでバットを振る意味がない。
「気持ちの余裕も必要。形にこだわるべきだと思う。自分ができる中で形にこだわるべき」と力を込めた掛布DC。新たな挑戦を実戦で試し、結果が出れば自信につながる。たとえ失敗しても、課題を消化していけばいい。結果を求めるあまり、何も残らなかったという事態を避けなければならない。
自身の現役時代も「僕だって失敗したし、良い失敗をした。意図のある失敗は良いけど、結果を追い求めても失敗は何も残らなかった」と言う。結果を求めるな、焦るな、そして失敗から学べ‐。高知での2試合は飛躍への試金石になる。