森田“小バース1号”掛布DCに応えた
「練習試合、オリックス7‐8阪神」(12日、高知東部)
“掛布チルドレン”が大爆発だ!高知県安芸市で秋季キャンプを行っている阪神は12日、高知市内の東部野球場でオリックスとの練習試合を行った。掛布雅之DC(58)が期待を懸ける森田一成内野手(24)が左翼への本塁打を放ち、中谷将大外野手(20)が2安打3打点の活躍。若虎が、いきなり結果を出した。
師匠の期待に応える一撃。その快音が球場に響き渡り、白球が左翼席へ消えると、今度は大きな拍手が大きな体に降り注いだ。
1点リードの六回1死だ。森田はオリックス・甲藤の外角直球を捉えた。「甘めだった。風も向こう(中堅から左翼方向)だったので、左中間くらいの意識でいった。しっかり強く打てたと思う」と本人も納得の一撃だ。
今キャンプでの成長の跡を見せた。前2打席は四球を選んで出塁。それでも「甘い球を見逃したり、ファウルにしたりしていた」。その反省を生かし、カウント0‐2からの直球をキッチリと仕留めてみせた。
今キャンプから阪神に復帰した掛布DCは森田に対し、「あれだけ日本人で飛ばせるのは魅力」と評価。猛虎史上最強助っ人にあやかり「小バース」と命名し、大きな期待を懸けていた。それに初実戦で“一発回答”するあたりは、やはりただ者ではない。
「(本塁打を)打てたのはよかった。一番アピールすることができた。(掛布DCから)言われているのは体重移動。自分の打ち方をすればいいと言われています」。大きな成果に、自信を深めた表情で話した。
和田監督も「甲子園と同じような浜風もあったが、しっかり打たないと、あそこまではいかない。甲子園が本拠地なので、ああいう打ち方も必要」と大器の目覚めの予感を喜んだ。掛布チルドレンの活躍。指揮官が求める若虎の芽吹きが、垣間見えた。