掛布DC、緒方を絶賛「青木よりいい」
「阪神紅白戦」(18日、安芸)
掛布雅之DC(58)は18日、紅白戦の三回に本塁打を放った緒方凌介外野手(23)を絶賛。米大リーグ・ブルワーズの青木宣親外野手(31)を引き合いに出し、強打の1番打者に成長する可能性を見いだした。
目を奪われた。三回無死。緒方が鶴の内角直球に鋭く反応し、右翼席へ高々と放物線を描いた。小柄な体に秘められた高いポテンシャルを感じさせる一発。一塁ベンチの横で打者を見つめた掛布DCは、計り知れない可能性を感じ取った。
「いいパンチ力をしているね。足もあるし、肩もある。核弾頭的な、長打力のある怖い1番のイメージだね。スピードがあって、本塁打も打ててね。今(の日本球界で)本塁打を打てる1番でいないでしょう。(巨人の)長野ぐらいでしょう」
例に挙げた強打の1番はブルワーズの青木だった。「そんな感じがするね。青木よりも打ち方はきれいだよ」。ヤクルト時代に3度の首位打者に輝き、20本塁打を記録したこともある好打者を引き合いに出すほど高い評価を与えた。
「1番を打たせてもらえるようにしたい」と話す緒方が、目標とするトップバッターも青木だ。「高い打率を残して、本塁打も打てるのは理想。青木さんのような成績を残せる選手になりたい」
東洋大では4番を任された強打者。今キャンプでは“1番仕様”の打撃を身につけようとしている。力に頼るため左肩が先に出て外回りしていたバットを、内側から出すスイングに修正。本塁打よりも低く鋭い打球を打つことに意識を置いている。
「自分は本塁打を求められる打者じゃない。強く低い打球を打って、二塁打の打球を三塁打にできるようにしたい」。四回2死一塁で藤原から放った三塁ライナーにも手応えをつかんだ。
掛布DCは、来季の右翼争いに割って入る可能性も感じ取っている。「1軍に選ばれるんじゃないの。あれだけバランスもいいんだから。でも、結構ライバルは多いね。俊介、柴田、伊藤隼もだし。みんなタイプ的に似ているけど、彼が一番、パンチ力があるね」とポスト福留の有力候補に挙げた。来季2年目を迎える背番号65。安芸での鍛錬を経て、大きく羽ばたこうとしている。