新人王逃した藤浪 来季こそタイ獲る
「プロ野球コンベンション2013」(26日、東京都内)
来季こそはタイトル奪取だ!阪神・藤浪晋太郎投手(19)が26日、プロ野球コンベンションに出席し、獲得した「新人特別賞」の表彰を受けた。惜しくも新人王は逃したが、来季はすべての数字のレベルアップを宣言。沢村賞などの、初タイトルを目指す。
球界を代表するスター選手が居並ぶ中でも、その存在感は際立っていた。まばゆいスポットライトを浴び、藤浪が「新人特別賞」の表彰を受ける。「光栄ですし、うれしい気持ちでいっぱいです」。ただ右腕の目は、すでに先を見据えていた。
今季は24試合に登板して10勝6敗、防御率2・75。高卒新人として、堂々の成績を収めた。1年を振り返り「1年間、ケガなくできたのは良かった」としたが、「成績には満足していないし、納得もしていない」ときっぱりと言い切った。
特別賞は受賞したが、新人王は逃した。それは、自らに足りない部分があるからだ。厳しいプロの世界。チームの勝利に貢献するためにも、現状維持でいいはずもない。
「全体的にレベルアップしないといけないと思う。足りないところだらけなので」
20日まで行われていた高知・安芸での秋季キャンプでは、インステップを矯正するフォーム固めに着手した。それも進化の一端。オフから春季キャンプに向けて、さらなる飛躍への基礎をつくる。
「満足していない」という成績に関しても、「すべての数字を上げる?もちろん、そういうふうにしたい」と藤浪。それが達成できれば、今季逃した新人王以上のタイトルが視野に入ってくる。
今年は“無敗の絶対エース”楽天・田中が受賞した「沢村賞」は、その最高峰だ。藤浪も「(沢村賞は)1年間やってきた成果として、そういう賞をもらえたらありがたいです」と、初タイトル獲得にも意欲的だった。
どこまで昇り続けるのか‐。驚くべきスピードで進化を遂げる若きエースが、沢村賞にふさわしい成績を残したとき、猛虎に歓喜の瞬間が訪れていることは間違いない。