春季C“オレ流ラン”導入で失速克服へ

 阪神の高代延博内野守備走塁コーチ(59)が29日、来春キャンプに“オレ流走り込み”の導入を提言する方針を示した。落合博満監督(現中日GM)の下でコーチを務めた04~08年の中日での経験を基にしたトレーニングを課し、猛虎戦士に体力面と精神面の両方で十分なスタミナをつけさせる。

 新任として初めて阪神を指導した今秋の安芸キャンプ。高代コーチは大いに気になったことがあるという。

 「ランニングの量が少な過ぎる。中日の3分の1や。アップ(のダッシュ)でもコーンの端から端までが50メートルもないし、100メートルを走って、選手がハアハアと言っているのを見たことがない」

 現状のままでは来季もシーズン終盤に失速する可能性は否定できない。和田監督が今季終了後、何度も口にしてきた心身での「スタミナ不足」を克服するために、来春キャンプのランニングメニュー強化を勧める。

 具体的な内容は、来年2月のキャンプインまでに和田監督、吉竹野手総合コーチらと話し合っていく。基本は、落合氏が中日監督時代に実行した内容となる。

 「暗くなっても選手が走っていて、誰が走ってんの?というぐらいだった。(白地のユニホームを着用した)足しか見えなかったからね」と中日時代を振り返った同コーチ。阪神にも導入されれば、かなりハードな内容になりそうだ。

 苦しい練習を乗り越えた先に待っているのは、揺るぎない自信と体力。“オレ流”のハードトレは、9年ぶりのリーグ制覇への下地となるはずだ。

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