良太“不動の三塁手”でG井端と対戦だ
阪神・新井良太内野手(30)が1日、広島市内のジム「アスリート」で自主トレを開始した。約2時間のトレーニングを終えると、中日時代に師と慕った井端弘和内野手(38)の巨人移籍について語った。来季三塁の定位置は保証されない立場だが、伝統の一戦で井端と同じグラウンドに立つべく、レギュラー奪取を誓った。
新井良は井端が加入した巨人に警戒心を強めた。今オフ、中日から事実上の戦力外通告を受けた先輩の動向が気になっていた。移籍先が巨人に決まると、個人的な感情抜きに、戦力図を推し量った。
「絶対に強くなる。あの強力打線に井端さんのつなぎが加わると攻撃の幅も広がるわけで。優勝するためには、今年より強い巨人を倒さないといけない」
中日在籍時代から8歳上の井端を公私で敬ってきた。弟分としてかわいがられ師弟関係は深まったが、まさか近い将来、伝統の一戦で敵味方になろうとは想像もつかなかった。
「井端さんの探求心は、すごい。あれだけの選手が、もっと打つため、もっとうまくなるためにどうすればいいか常に考えている。今、ギラついているんじゃないですか」
前夜、広島に帰郷し、自主トレ拠点のジム「アスリート」で本格的なトレーニングを開始した。中学時代から新井良を指導する同ジムの平岡洋二代表は「日本基準ならもうトップクラスの体。筋力的に今までで一番強い状態」と言う。円熟する筋力を強化することで、し烈な定位置争いに臨む。特別な舞台と化すTG戦で、格好悪い姿は見せられない。
「競争はこの世界の常。(今成の三塁)コンバートも自分がまいた種。補強も同じ。レギュラーを獲って1年間やれば来年(オフ)の補強はなくなる。井端さんと同じフィールドにずっと立てるようにする。巨人戦が楽しみ」。阪神不動の三塁手として、巨人・井端と相まみえる。