ドラ1岩貞の“能見超え”を中西C断言
阪神・中西清起投手コーチ(51)が1日、ドラフト1位指名の岩貞祐太投手(22)=横浜商大=を来年、2月下旬に沖縄で行われるオープン戦でデビューさせる方針を示した。さらに、左腕の実力を高く評価。能見がルーキーイヤー(05年)に記録した4勝(1敗)を超えると断言した。
2月下旬、沖縄のまっさらなマウンドで、岩貞がベールを脱ぐ。すでに、1軍キャンプ抜てきを明言している中西投手コーチが、ドラ1左腕の育成プランを初めて披露した。
「実戦は早ければ26日のオープン戦だな。1イニングぐらい。先発?当然、頭からだ」
開幕ローテーション入りを期待する左腕。デビューまでの道のりはくっきりと描かれている。まずは年明け、1月上旬の新人合同自主トレで左腕の仕上がりを確認する。
「どれだけの出来具合か。(ブルペンで)投げられるように調整してくるだろう。スカウトからも、そう報告を受けている」
春季キャンプでは、第1クールからブルペン入りを容認する方向だ。高卒入団の藤浪は故障防止のため、スローペースで調整させたが、岩貞は秋山、岩本、白仁田ら他の若手投手と先発ローテを争う立場。「大卒やからな。ハイペースには、させないけど、晋太郎のような球数制限もあまりないだろう」。その後は打撃投手、23日前後のシート打撃登板を経て実戦に向かう。
ここまで計画を練り上げたのも、その力を高く評価するからこそだ。すでに投球はビデオでチェック済み。画面で躍動する姿は「外れ、外れ1位」以上の実力だった。十分に来季の戦力として計算できる。中西コーチは深くうなずいた。
「かなりいいみたいだ。投球フォームは能見に似ているな。右バッターの外角、左バッターの内角の使い方は疑問だったけど。キャンプで課題としてやっていけば、そこそこやっていける」
そしてこう続けた。
「右バッターへのスライダーは十分、プロで通用する。能見の1年目は4勝か。能見は超えられるな」
開幕まで中西コーチの青写真通りに調整が進めば、“能見超え”も現実味を帯びてくる。