ドラ5山本、父がライバル?62戦投げる

 「阪神新入団選手発表」(9日、大阪市内)

 お父さんの観戦回数を超えます!阪神ドラフト5位の山本翔也投手(25)が前代未聞の目標を掲げた。福井で暮らす大の虎党、父・龍朗さん(57)は甲子園通いが趣味。父の甲子園来場回数を超えるべく、球団新人記録の62試合登板を来季の目標に掲げた。

 山本は苦笑いしながら、報道陣に囲まれた。視線の先には笑顔、笑顔の父・龍朗さん。大きな球団旗の前で親族と共にパシャ、パシャ…。高級ホテルの会見場で何度も記念撮影に納まっている。

 父は筋金入りの阪神ファンだ。虎党歴は40年。地元福井から神戸大経済学部に進学したことを契機に同い年の掛布雅之に心酔し、身も心も縦じまに染まった。大学時代は甲子園開催の試合を「全試合見た」というから、ホンモノだ。少年野球の監督として息子と野球漬けの日々を送り、願い通り、猛虎戦士に育て上げた。そんな父だから、山本は言う。

 息子「父が甲子園に行く回数が僕の登板数より多くならないようにしたいと思います」

 即戦力の中継ぎとして来季の目標も大きい。「尊敬する投手」という榎田が11年に記録した球団新人記録62試合登板を目標にする。

 父は現在、福井市内のメーカーに勤務。総務課長を務めているだけに、ズル休みをするわけにはいかない。息子の晴れ姿を毎試合でも拝みたい。定年退職まで待てない様子だ。

 父「いやあ、仕事やめないといけませんねぇ。来年58歳なんで、あと2年かぁ。2年待てるかどうか…」

 そんな父だから、山本には悩みがある。

 息子「幼いころから父が阪神、阪神ってうるさかったので、巨人ファンになろうかと思ったほどです。今でも阪神のことは、すぐ周りの人に言っちゃうんで、父には阪神の情報を絶対に回しません」

 それでも、尊敬する父だ。恩義を忘れたことはない。龍朗さんの観戦回数を上回る登板が親孝行になる。

 息子「自慢されるのはちょっと恥ずかしいけど、自慢できるような息子になりたい」

 父が聞いたら「六甲おろし」を歌って喜びそうなコメントを所信表明に代えた。

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