鳥谷が変える!全員休日返上プランも
阪神の鳥谷敬内野手(32)が12日、兵庫県西宮市の球団事務所で契約交渉に臨み、単年契約で2000万増の3億円でサインした。今季終盤に失速して優勝を逃した反省から、来季の“盛り上げ役”を買って出た。チームの雰囲気が沈んだ時の「全員で休日返上練習」など、打開策を練っていく。
もう悪夢は繰り返さない。ノーモア失速。鳥谷がチームを変える。
今季、リーグ優勝を逃した最大のポイントがあった。5ゲーム差まで追い上げて迎えた8月27~29日の巨人3連戦(東京ドーム)。3連敗を喫してチームは急失速した。
「3連敗して『(優勝は)難しいんじゃないか』という雰囲気になっていた。ベテランで話し合いながら、チームとして違った形で盛り上げていく方法があったんじゃないか、というのはある」。生え抜きの32歳は反省と後悔を口にした。
何も変わらなければ、同じ失敗を繰り返しかねない。今季はキャプテンを務めたチームの大黒柱は、来季は責任感を行動に移す。
「チームの士気を上げることをキャンプから試しながらやっていきたい。1人ではできないので上の人と話し合いながら、休みの日にみんなで練習するのもいいだろうし、方法はいろいろあると思う」と一案も披露。チームが一体となり、同じ方向を向く方法を考えていく。
すでに今年はシーズン中のコンディションを維持させるための案として、関本とビジターのランチ充実などを球団に訴えて改善してもらった。来年はさらに前進して、メンタル面で優勝へ近づく方法を模索するつもりだ。
個人としては開幕ダッシュを目指す。「前半から自分の状態を上げていければ、クリーンアップも打っているし、チームの状態もよくなると思うので、開幕に合わせることを考えていきたい」。来年1月は例年通り沖縄でロッテ・井口と合同自主トレを行い、キャンプインに備える。
今季は2年連続でフルイニング出場し、打率・282、10本塁打、65打点。ベストナインとゴールデングラブ賞も獲得した。それでもチームが優勝できなかったことで、物足りなさが残った。
「来年は優勝を目指すというか、取りに行くシーズンにしたい」。FA権利を行使してのメジャー挑戦は封印。単年契約を結んだ背番号1が、9年ぶりの優勝へ心血を注ぐ。