阪神・藤浪晋太郎投手（１９）が２０日、鳴尾浜での強化指定練習に参加。プロ２年目を迎える来季へ向け、ライバルとなるセ５球団の戦力構成には目もくれず、自身の能力を高めることに重点を置く考えを明かした。中心選手としての期待に応えるべく、右腕をさらに磨く構えだ。

　各球団が着々と戦力補強を続けるオフ。来季には、ライバルの戦力図も変わってくる。それでも藤浪は泰然自若。自身のスタンスを崩さない。

　報道陣からの「来季怖い球団は？」の問いに、すぐさま「巨人ではないですね」とニヤリ。その後も「ＤｅＮＡでも中日でも、広島でもヤクルトでもないですね」と５球団の名前を並べ上げた。

　恐れるのは相手ではなく、己の慢心や油断だ。１９歳右腕は、それを知っている。「相手がどのチームだろうと、自分の投球は変わらない。やることは変わらないですから」と平然と言い放った。

　今季、高卒新人ながら２桁の１０勝を挙げた。当然、相手球団は研究を重ね、藤浪攻略を目指してくる。「自分も何か変わらないといけない。投球でも、投球以外でも、すべてにレベルアップしていきたい」。そのための取り組みは、すでに始まっている。

　現在は、食事の量や回数を工夫しながらの体重増を目指している。さらに「（シーズン中から）その日によって一番いいものに変えている。指のかかり、感覚が違うので」という変化球の握りに関しても、精度を高めるために、オフの間も試行錯誤を重ねていく。

　来季は中心投手として期待されている。藤浪も「その実力があるとは思っていない」と控えめながら「しっかり期待に応えないといけないし、それ相応の活躍をしないといけない」と自覚は十分。進化形黄金右腕が、来季はセの他球団を圧倒する投球を見せてくれそうだ。