坂井オーナーV指令!鳥谷よ「驚」かせ
阪神・坂井信也オーナー(65)が7日、大阪市内の電鉄本社で取材に応じ、「驚」を今年の一字に掲げた。ファンが驚くようなチームの奮闘を期待し、また「敬」を名に持つキャプテン・鳥谷敬内野手(32)が、今年の干支である「馬」に乗るようにチームを引っ張れというゲキを込めた。夜は大阪市内のホテルで和田豊監督(51)らと会食し、ファンを驚かせるために意見を交わした。
毎年恒例となっている総帥の一文字‐。坂井オーナーはしばらく考え込み、「みんな結構、出てるからなぁ」と思考を急ピッチで巡らせた。すでに藤浪が「躍」を掲げるなど、各界著名人の参考例もあったが…。導き出した答えは「驚」だ。
そのココロとは。「去年と違ってチームが驚がくの変身をして、ラストスパートする。ファンの人を驚かせるような変身を遂げてほしい」と力を込めた。昨年は8月まで巨人とデッドヒートを繰り広げながら、終盤に失速。スタミナ切れを象徴するようにCSファーストSでも昇り調子の広島に連敗を喫した。
その背景にあったのは戦力差だけでなく、チームとして団結して戦っていく姿勢。昨年12月の契約更改では鳥谷が「(8月末の首位攻防戦に)3連敗して『(優勝は)難しいんじゃないか』という雰囲気になっていた。チームとして違った形で盛り上げていく方法があったんじゃないか、というのはある」と反省を口にしていた。
その上で休日返上練習のプランなどを明かしており、坂井オーナーは「鳥谷くんの『敬』が、今年の干支でもある『馬』に乗ってチームを引っ張ってほしいという意味もあります」とゲキを飛ばした。背番号1がチームリーダーとして君臨し、勝ちを目指す集団へ変貌させる。それができるか否かで、虎の戦い方は大きく変わってくる。
「驚」という一文字に2つの願いを込めた坂井オーナー。さらに久保の人的補償でDeNAから鶴岡を獲得したことにも触れ「鶴が舞い込んできた。高砂出身やし、縁のある人やなと思ってます」と声を弾ませた。夜は「雑談が主」と和田監督や球団フロントを交えて会食した虎の総帥。2014年、ファンを最も驚かせる要素は9年ぶりのリーグ制覇しかない。