川藤OB会長「西岡、グラティOKや」
虎のご意見番が沈黙を破った。阪神の川藤幸三OB会長(64)が19日、阪神ナインが昨季から披露している本塁打後のパフォーマンス「グラティ」について本音を語った。掛布雅之DC(58)ら複数のOBが昨年、このパフォーマンスに異論を唱えたことで存続の是非が問われていたが、川藤会長は「グラティ」発案者の西岡剛内野手(29)らを擁護した。
大阪市内のホテルで取材に応じた川藤OB会長は、たばこをくゆらせながら穏やかな口調で話し始めた。
「西岡にも言うたけどな。いろんな人からああだこうだ言われたからというて、やめることはない。選手が中心になってチームを盛り上げようとして始めたことや。こういうもんは監督とかコーチから言われて決めるもんでもないしな。選手が話し合って決めたら、それを貫けばええんや」
昨季、本塁打後にベンチ前に並んだ選手たちが3本の指を外野方向へ掲げるパフォーマンスが阪神の新名物となった。「グラティ」と名付けられファンとの一体感も生み出したが、一部で批判も浴びた。掛布氏は昨夏、生出演した情報番組でこのパフォーマンスについて「ダメとは言わないが、やる場面を考えたほうがいいですね」と指摘。その後、同氏がDC職に就任したことで「グラティ」を発案した関本、西岡ら選手が存続の是非を検討していた。
「カケ(掛布DC)も全面的に反対しとるわけやない。0‐10で負けてる場面でもやるんかという意見もあるわな。選手で反対するもんがおれば話し合って、ここではやめようとか決めればええ」
ワシが後ろ盾になる。そう言わんばかりの川藤節で「グラティ」存続を後押しした。