西岡、オレが走る!無死一塁バント無用
阪神の西岡剛内野手(29)が21日、関西空港発の航空機で日本ハム・中田、ソフトバンク・城所と共に2次自主トレ先のハワイへ出発した。20日に大和と大阪府内で行っていた自主トレを打ち上げ、1、2番のコンビネーションについて「同じ方向性を向けた」と手応えを口にした。攻撃力アップのため、導き出したキーワードは“送りバントをさせない”だ。
引き締まった顔つきが自主トレの成果を象徴していた。「ここからもう一段、キャンプまでに追い込む。暖かいし、汗もかけるから」と温暖なハワイへ飛び立った西岡。最大のテーマは走り込み。スピードアップを目指す先には、戦術面のキーワードが潜んでいる。
「去年は無死一塁で送りバントが多かった。もちろん僕の足のことがあったので」。シーズン中に左膝を負傷し、全力疾走できない時期があった。首脳陣も故障に配慮し、盗塁やヒットエンドランなどの攻撃的作戦を採るケースが少なかった。
結果、無死一、三塁の形をつくれず、攻撃が重くなったのも事実。だからこそ「しっかり走れる姿を早い時期に首脳陣の方に見せないと。理想としては一、三塁、二、三塁をつくってクリーンアップに回す方が得点力は上がる」と力を込める。
大和とは合同自主トレ期間中に、攻撃パターンについて色んな考えをぶつけ合った。その中で「同じ方向性は向けた」と機動力をより意識していくことで一致。キャンプ序盤で走れることを首脳陣に証明するため、ハワイで鍛え抜く方針だ。
得点力アップの秘けつはベンチに“バントをさせない”‐。西岡が走れば、確実にバリエーションは増える。