藤浪、宜野座オレ流調整プランへ万全
これぞ主戦投手の自覚だ!阪神・藤浪晋太郎投手(19)が23日、兵庫県西宮市の鳴尾浜球場で行われた強化指定練習に参加。今年4度目のブルペン投球を行った右腕は、調整を任される2月1日からのキャンプでも、ブルペン投球などを含めた練習法を自ら計画して臨む方針を示した。
1年という月日が、これほど人を成長させるのか‐。藤浪の言葉一つに、主力投手としての風格がにじむ。
この日、今年4度目のブルペン投球は前回20日同様に、すべての変化球を交えて34球。「今日も捕手を座らせて投げている。(キャンプへの状態は)全然問題ないと思います」と自信をのぞかせた。
新人だった昨年と違い、シーズンで10勝を挙げて臨む2月からの宜野座キャンプでは、練習への制限はない。調整方法も首脳陣から任されている。そのイメージは、すでに藤浪の頭にしっかりと描かれているようだ。
この強化指定練習でも、ブルペン投球のタイミングは「そのクールが始まる前に決めている」と、自らがプランニングして行っている。そして宜野座キャンプでの投球練習などについても「自分の体と相談しながら、イメージをして、クールごとに決めていきたい」と考えを明かした。
以前から「そんなに多くの球数を投げるタイプではない。ブルペンで100球を超えることはない」と話す藤浪。昨年のキャンプでも、球数は多くて50球程度だったが、それは今年も変わらない。
ただ「1回の球数を増やすのではなく、回数を重ねていきたいと思う」と語るように、自身に合った球数で、ブルペン投球の頻度を増やす形での調整を行っていく構えだ。
進化の歩みは、決して止まらない。体重増、インステップを矯正したフォーム改良。現状に決して満足しない飽くなき向上心が、黄金右腕をさらなる高みへと押し上げる。
「すべての面でレベルアップしたい」とする目標へ、自らをプロデュースする。それは、先発ローテを担う責任感の表れ。藤浪が紡ぐ伝説は、まだまだ序章にすぎない。